2007.09.18

MOOK きのこ

「きのこをめぐるカルチャーマガジン」と銘打たれた『MOOK きのこ』。
先日、心斎橋のスタンダードブックストアで見つけて、そういえばキノコのことがなんとなく気になっていたので買ってみた。

C30100

隔月刊で、僕が買ったのは第9号。今年の7・8月号にあたる。
漫画や映画に登場するキノコ紹介や、キノコをモチーフとしたイラスト、毒キノコ中毒事例、全国のキノコ好きの投稿写真、チチ松村氏のキノココレクション紹介や、伝承料理研究家の奥村彪生氏の料理レシピ+キノコ川柳などなど。全国のキノコ団体の連絡網まで載っていて、まさにキノコづくし。
……と思ったら「ケルト島紀行」や星座の解説など、キノコとは関係なさそうな記事もちらほら。

雑木林でドクツルタケに出会ったときの印象を、「映画『ベニスに死す』のアッシェンバッハが見つめるタッジオのイメージと重なってしまった」と記す表現力とイマジネーションがすごい(p10)。

発行は日本キノコ協会という団体。誌面にキノコ・ぞっこんLOVEがみっしりと。
作り手が楽しんで作っているということが伝わってくる。
本屋で見かけたら、ぜひ手にとってみてほしい。

2005.05.25

ビジュアル博物館『2.岩石と鉱物』

C30035ふらりと入った梅田の紀伊国屋で、倒産した出版社の書籍のバーゲンをやっていた。そこで見つけたのは、『ビジュアル博物館2 岩石と鉱石』。3400円のものが80%引きでなんと700円強。「石ふしぎ大発見展」以来、鉱物が気になってしかたないので買うことにした。

掲載されている鉱石の種類はそれほど多くはない。しかし、オールカラーでページ全体をあますところなく使って掲載されている。中にはページをはみ出して「どーん」と掲載されているものもあり、レイアウトの妙が感じられたりもする。

残念ながら気に入ったものはなかったものの、基本的な鉱物に関する知識を得るには十分だろう。なによりも視覚的に楽しいのが良い。綺麗な結晶や宝石もいいが、隕石や金属もなかなかいい。しかし、ついつい「これは食えない」「これは食えるのではないか」と考えてしまいがちである。食欲に結びついた思考をなんとかしたい。

C30036ビジュアル博物館シリーズ自体気になってはいたけど、価格が価格だけに気軽に手をだせるものではない。他のラインナップも非常に興味深い。「30聖書の世界」や「71宇宙探検」などなど、気になってしかたがない。「25結晶と宝石」も「岩石と鉱石」と合わせて読んでおきたいものだ。

バーゲンに出ていたということは、すでに絶版になってしまったのかなと思ったら、別の出版社から「知」のビジュアル百科シリーズとして新装・改訂されたようだ。値段も改訂され、『岩石と鉱石』は2100円と少し値段が下がりお求めやすく。

2004.12.29

振り袖、ピラミッドを登る。

大学時代、恩師Z氏にエジプト旅行のことを話していて、ピラミッドに登頂した時の話題になったことがあった。彼も学生時代に登ったことがあるという。しかも白昼堂々と。きっと昔は、今よりもおおらかだったんだろうと思っていたのだが、もっとすごい人がいることを教えてもらった。

それは、衆議院議員の小池百合子氏である。小池氏は、五年間のエジプト留学の締めくくりとして、ピラミッド頂上で振り袖姿で記念写真を撮ったというのである。その話は、小池氏がかつて出版したエジプト滞在記に収録されているらしい。しかしすでに絶版になっており、Z氏も所有していないというので、古本屋で探していたのだが、図書館にあることを最近知ってさっそく借りてきた。

C30023振り袖姿でピラミッド。着物は砂だらけになり、おそらく袖は破れてしまうだろう。だいたい足を広げることができないじゃないか。などと一人で愉快に想像していたのだが、読んでみると、頂上で着替えたということだった。あたりまえだ。さらに頂上でお茶まで立てていた。抹茶ではなく、番茶だったということだが。

文章は快活で読みやすく、一気に読んでしまう。留学生活だけでなく、男性からは見ることができないエジプト人女性の世界についての記述は興味深い。会見などを通して出会った、サダト元大統領夫妻やカダフィー大佐、アラファト議長といったアラブの指導者の実際の印象やその素顔は、今となっては貴重な記述だろう。

今ほどモノや情報の行き来が盛んでなかった時期に、エジプトでの生活は本当に大変だったんだろうなと思う(少々おもしろおかしく書かれすぎている気もするけど…)。この本が出版されて23年。小池氏がまえがきに書いていた日本とアラブの「心理的なへだたり」って、どれだけ埋められたんだろう。

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*『振り袖、ピラミッドに登る』小池百合子(著)、講談社、1982年。画像は62ページのもの。
*今日(12/28)、「なるほど・ザ・ワールド」の祭典スペシャルで、1988年にみのもんたがピラミッドに登頂した映像が放映されていましたね。

2004.07.30

孤独な惑星の歩き方

欧米人旅行者御用達のガイドブック『Lonely Planet』。日本語版が刊行されていたんですね。今のところ翻訳されている国は少ないですが、これからも増えていくのでしょう。インドやネパール編もあったのですが、すでに『地球の歩き方』を購入したあとだったので買わなかったのですけど。

でも、旅の途中で『Lonely Planet』にしたほうが良かったかなー、と何回か思いました。というのも、地図が間違ってたり、カバーしてる地域に偏りがあったり、隣国情報がほとんどなかったりしたからです。特に『歩き方・インド編2003-2004年度版』。前の版に比べて本自体薄くなっているし、カシュミール州やラダック州、スィッキム州以東の情報が皆無。ヒンディー語の基本会話も2ページしかありません。また、旅行者の行き来が最も多いと思われるネパールへのルートの情報もほとんど書かれていませんでした(ネパール編には書いてありますが。商売上手です)。他の地域にもいえることですが、カラー化されたりして全体的に小奇麗になっちゃったなという印象です。数年前の『歩き方』はもう少し胡散臭くもマニアックだったような気がしたのですが。

『Lonely Planet: India』の英語版は、旅先で出会った旅行者に読ませてもらったりしていました。1000ページ以上もある凶器のような本です。カバーしている地域も多く、小さな街の情報も載っていました。『歩き方』に比べてビジュアル面では劣るように思いましたが、ゲームの攻略データ集のような無機質さが好きだったり。『解体新書』シリーズのようです。日本語化されたことによって、『歩き方』の強力なライバルとなるのではないでしょうか。

『歩き方』は日本語で書かれているということだけでなく、良くも悪くも日本人を対象に書かれているため、親しみやすい部分もあるようにも思えます。「日本人」特有のの旅行の仕方というのもあると思うのです。『歩き方・インド編2004-2005年版』も近日発売のようです。前の版からどう変わったのか比べるのが楽しみです。

ロンリープラネット日本語版
地球の歩き方
○インド・ネパールと旅行される方には『Let’s go』シリーズの「インド・ネパール編」なども良いかもしれません。

2004.04.12

おとなの自由研究

 ココログユーザーなら誰もが知っていそうな@nifty:デイリーポータルZは毎日のように見に行くサイトで、関東に遊びに行ったときにはスネークセンターに行ってみたり(マムシは食べなかったけど)、ドイツ村に行ってゾープを体験してみたいと思ったら台風で閉まってたり、おみやげに東京駅前の大丸で仙台銘菓「萩の月」を買ってみたり(閉店しました)、関西方面で共同溝見学会はないものかと日々検索したりとどえらいはまりようなのです。ちなみに僕の大学の友人はゲーム担当の荻原さんと中学時代にクラスが一緒だったそうです(この回で判明)。あとライターの乙幡さんは左利きのようで、多からず少なからず因縁を感じてしまうデイリーポータルです(強引)。僕が利用しているプロバイダがニフティなのは、この不思議でユルいポータルサイトの存在が大きかったりします。そんな個人的に大はまりのデイリーポータルが先月本を出版しました。タイトルは「おとなの自由研究」です。すべて読んでいるので買う必要もないかなと思いつつも、いつも楽しく読ませていただいている「お礼」ということで買うことにしました。いまさらですが感想を少し書いておこうと思います。

 収録されている特集の数は40本。忘れてしまっていた特集を久しぶりに読み返したり、web上だとなんとなく読み飛ばしていた記事も「おっ」と思わされたり。縦書きだと印象もずいぶん変わるものだと思いました。あと本というモノになっていると頭に入りやすいかも。「赤城山のその後」を電車の中で読んでいたらとなりのサラリーマン風男性が覗き込んできたりして少しあせりました。気になりますよね、赤城山。そのほか「卒業写真」「新歓コンパ実況中継」「大きい帽子を探して」、めしもののレポートなどが好きです。web掲載時にはそれほど印象に残らなかった「キンボール」や「電車が出る瞬間」がやたらおもしろく読めました。

 ただ、web上の記事を加筆修正したということですが、加筆部がほとんど見当たらなかったり(見落としているだけでしょうか?)、写真が白黒だったりしたのは少し残念でした。ロッテ浦和球場に行った回ではローズに関する記述がばっさり削られていましたがクレームでもあったのだろうかとなんとなく思ってみたり。今年は誰のお弁当が作られたのでしょうか。ともあれおもしろいことには変わりなく、おすすめできる本だと思います。前向きに。

参考記事
デイリーポータルZの素顔

C3メモ


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