2007.11.24

TPGB

「ツインピークス」のDVDが、ファースト&セカンドシーズンがセットになったゴールドボックス。amazonの割引に惹かれて購入した。

「ツインピークス」を初めて観たのは中学生のころ。見事にはまってしまった。撮っておいたビデオを最後に観たのは、大学1回生ぐらいのころだったような。

リンチ本人によるリマスタリングという今回のDVD。確かに映像は予想以上に綺麗。音声は、なんだかボリュームが小さい気がする。ぼくは地上波の放映を観ていたから、吹き替え音声で視聴。ふと気づいたが、序盤のボビー対ジェームズは、サザエさんでいうところの酒屋のサブちゃん対伊坂じん六ですな。

特典映像もちょこちょこ観ている。なかでもツインピークスのファンの集いの映像がおもしろかった。毎年ロケ地でバスツアーをやっているらしい。出演メンバーが妙に豪華なジョージアのCMも懐かしい。

本編は、ようやくファーストシーズンの最終話にあたる7話まで観終わった。シーズン最終話ということだけあって、物語が大きく動いた話でもあった。パッカード製材所の大火災が起こったり、ネイディーンが睡眠薬自殺を図ったり。オードリーは「片目のジャック」で父親とご対面。レオが撃たれ、ジャコビーは病院に運び込まれて、ようやく捕捉したジャック・ルノーは窒息死させられる。最後にはクーパーが何者かに撃たれて暗転という、見事なカタルシスであります。これをリアルタイムで観ていた人は続きが気になりすぎてやきもきしてたんじゃないかと思う。

大まかなストーリーは覚えていても、細かい部分はずいぶんと忘れていて、懐かしさよりもむしろ新鮮に感じる(画質も綺麗だし)。8話以降もぼちぼち観ていこうかと思う。

2007.08.22

インランド・エンパイア

デイヴィッド・リンチの最新作『インランド・エンパイア』、24日(金)に観に行ってきた。

ストーリーを説明するのは本当に難しい。5つの世界が入り乱れるのである。

とある映画の主役を演じることになったハリウッド女優のニッキー(ローラ・ダーン)。その映画は男女の不倫の話で、ポーランド映画のリメイクであること、さらに撮影中に主演の俳優二人が殺されて未完となったものだったということが判明する。

それでも撮影は続けられるのだが、ニッキーは映画のストーリーとリンクするように、主演男優と不倫してしまう。やがてニッキーは現実と映画の区別がつかなくなっていき、二つの世界がねじれてつながってしまうようになる。

と、いうところまではまだいいのだが、リメイク元のポーランド映画の世界と、テレビモニターを泣きながら見ているポーランド映画の主演女優らしき女性のいる部屋、さらに謎のウサギ人間の部屋にまでつながって、ますますややこしいことに。


通常の映画に比べると不条理ではあるけれど、まったく脈略がないわけではないようにも思えるところが単なるシュールな映画でおわらないところ。それぞれの世界が、ある種の類似性によってシンクロしていって、イメージの連鎖のように交錯するような感じだ。

たとえば、あるシーンでの台詞が、別のシーンで、別の登場人物によって語られるとか、登場人物の立ち位置が、別の世界でもまったく同じだとか。それぞれに何かしらの連関を喚起させるものがある。類似性によるシンクロは恣意的ではあるけれど、映画の中のお話だから必然的でもある(リンチの意図があるから)。

そういった仕掛けが何重にも重なってくると、実は特に意味はなかったりしても、何かあるのではないかと解釈したい欲求にとらわれてしまう。一見めちゃくちゃで、脈略がないと思われるものを、解釈によって秩序立てて説明したくなってしまう。そういった欲求を、大いに刺激されてしまうのだ。各シーンごとにプロットを書き出して整理してみると、もっとよくわかるかもしれない。


以下、ストーリーにあんまり関係のない散漫な雑感を。

『ツイン・ピークス』のローラの母親役の人がまたよくわからないことを喋る役で登場。ニッキーの家を訪問するけど、英語になまりがあるし、ポーランド側の関係者なのかもしれない。別の場面でも、別の人物として登場するし。

ポーランド側の世界は俳優の顔を見分けられないことがあって、誰が誰だか混乱した。意識して観てみるともっとおもしろいかもしれない。

主役のローラ・ダーンは劇中の大半「うわぁ…」って感じのしかめっつらをしている。ときどきものすごい叫び声をあげながらどアップになるのがビックリさせられる。よく見ると彼女はアルフィーの高見沢に似ている。

音楽が流れていないところはほとんどノイジーなSEがかかっていて不穏すぎる。しかし美しいシーンは本当に美しい。ひきこまれてしまう。

コーヒーネタは健在。

裕木奈江がラスト近くに登場し台詞を喋るのだが、これが重要なものらしい。でもどう重要なのかがよくわからなかった。地名のことだと思うんだけど(エンディングにも関係してるし)。チョイ役かと思ったら10分くらいは喋っていた。教科書的な英語の発音だった(わざとかも)。

エンディングが、リンチ作品としては珍しいかもしれない? 突き抜けた感じがする。


上映時間は3時間。DVDを待ってもいいけど、家でそれだけの集中力がもつだろうか。もういっかい映画館に観に行こうかなとも思う。


----------
インランド・エンパイア公式(ストーリーに関するねたばれがいろいろ載ってるので注意)

2007.04.15

サン・ジャックへの道

なぜ旅行をするのか、ということを考えたとき、さまざまな要素が思い浮かぶ。気分転換したい、観光地に行きたい、名物やおいしいものを食べたい、現地の人と仲良くなりたい、買い物したい、などなど。

しかし、僕が旅行をするにあたっていちばん重きを置いているのは、「歩く」という行為そのものであるような気がする。もちろん他の要素だって大切だし、僕だって名所は見たいしおいしいものは食べたい思っている。現地の人とは仲良くなったりもするが、日本に帰って連絡を取ることは少ない。

「よーし、歩くぞー」という確固たる意思をもっているというよりも、なんとなく歩きだして、いつの間にか数時間たっているということの方が多い。「そこに道があるから」とか、自らの足で歩いて地球の大きさを実感する、というと聞こえはいいが、へとへとになって歩きはじめたことを後悔することもあったりする。しかし僕は歩くという行為自体が好きなのだと思う。


なぜこんなことを言いだしたかというと、今日「サン・ジャックへの道」という映画を観たからだ。

サン・ジャック(サンチャゴ)とはキリストの12使徒のひとり、聖ヤコブのことであり、いろいろと紆余曲折があってその墓がスペインのサンチャゴ・デ・コンポステラという町の教会にある。このサンチャゴを目指してフランスから約1500キロメートルを歩くのがいわゆるサンチャゴ・デ・コンポステーラ巡礼路である。もともとはカトリックの巡礼だが、最近はプロテスタントやムスリムも歩くし、観光やスポーツ感覚でおこなう人もいるらしい。

僕はこの巡礼を国立民族学博物館(ちぢめて「みんぱく」)で現在開催中の特別展で知った(6/5まで)。サンチャゴまでの巡礼路を一人のフランス人巡礼者に同行してみんぱくが独自に制作したドキュメンタリー映像がメインの展示となっている。この映像を観ていて、1500キロメートルを自分自身の足で歩くという行為に心ひかれてしまった。何ヵ月もかかるので今は無理だけど、いつか行ってみたいと思った。

ちょうど同時期にサンチャゴ巡礼をテーマにした映画も公開しているというので、観てきたのだった。
登場人物は9人。それぞれさまざまな経緯と思いがあり、巡礼に参加している。中にはムスリムもいて、そのひとりは字が読めず、さらにメッカ巡礼と勘違いしているというのはどうだろうかと思ったが、最後の最後で彼に少し泣かされた。

ストーリーは巡礼そのものではなく、巡礼していくなかでの登場人物の心境や関係の変化に主眼が置かれている。歩くロードムービーだ。宗教的なものの描写は少ししかなく、むしろそれを皮肉っている部分もあるように見受けられた。サンチャゴに到着したときも別の大事件が起こってサラリと流された。

登場人物が道中見る恐ろしくシュールな夢には台詞は一切無く、解釈はこちらに任せられているようだ。のどかで何にもないヨーロッパの田舎道をずっと歩いていると、ああいった幻覚を見るのかもしれない。

現実にはそんなにうまくいくわけではないだろうけど、巡礼によって物事の見方が変わったり、対立していた相手と和解したりする姿を見るのはとても気分がいい。通過儀礼の教材にもどうぞ。

2007.04.14

CG技術の進歩により世界は変わる

CG技術の進歩と、それに伴う低コスト化の恩恵を受けているものの一つに、あさひ美容外科のCMがあるのではないだろうか。

あさひ美容外科の病院名がそのまま歌詞になった独特なCMソングを、関西在住の人なら一度は聞いたことがあると思う。
「あさひ美容外科」は、もともと「小国クリニック」という名前の病院で、CMソングは歌詞が違うだけで、病院名を連呼する歌詞とメロディはそのころから受け継いでいる。

映像面はローカルCMにありがちなチープな感じ。やわらかいタッチのの街を背景に、マスコットとおぼしき羽のついたハートがパタパタ、4秒に一回瞳の方向が変わるぐらいであった。もうひとりのマスコットのナース(今は看護師か)は静止画だった(→youtubeを参照)。

しかし最近は、そのクオリティが飛躍的にアップ、というよりも、どうもよくわからない方向へ進化している気がする。
数年前までは、マスコットの看護師はどんなことになっても(たとえばツルの上に乗り、画面の奥の朝日に向かって飛んでいくとか)微動だにせず、常にこちら側をうつろに見つめていたように記憶している。

それがどうだ。あさひ美容外科のHP内のCFライブラリを見ていただきたい。ナース服のままバレーボールをするわ、新撰組と一緒に討ち入りするわ、カクカクした動きでイナバウワーまでやってのけてしまう。さらに大リーグの試合に出場した際には、右投げ左打ちという裏設定まで披露した(サブキャラの造形も味わい深いものがある)。つまり、一枚絵だった看護師がいろいろと妙な動きを見せてくれるようになったのである。

このちょっとよくわからない方向への進化は、事業拡大によりCMの予算が増加したかもということはさておき、CGが以前に比べて比較的簡単に制作できるようになったことや、制作にかかるコストが低下したことを示しているのではないだろうか。CG技術の進歩とローカルCM(とくに美容外科)が出会うとき、誰も予想のつかない超進化がはじまるのである。

2006.01.04

お年賀・年賀

あけましておめでとうございます。

何年かこちらから送らなかった時期があったので数は減ってしまいましたが、今年も年賀状をいただきました。意外だったのが、以前公演を見に行った仏団観音びらきさんから年賀状をいただいたこと(ここここ参照)。律儀ですなぁ。
でもイベント出演の告知のタイトルが「華祭~クラシカル・エログロナイト」で、しかも出演するコーナーが「極楽昇天☆レヴューショウ」って書いてあって、新年早々そりゃ無いよと思いました。

律儀といえば、かれこれ5,6年ほど前に利用した眼鏡屋さんから、いまだに年賀状が届いています。個人経営のお店なので顧客を大切にしてるんでしょうね。

なんでこの店を利用したのか思い出してみたら、友人と飲んだ帰りに駅のトイレで顔を洗ったときに、前の眼鏡をはずして忘れたまま帰ってしまったからでした。この頃は、眼鏡を常時かけていなかったので、裸眼のままでも違和感がなかったのです。今はノーメガネ・ノーライフです。

----------
年末年始のテレビもだらだらと観ました。取りとめも無いので他の番組とザッピングして観ていた紅白の印象を書いておきます。

渡辺美里が懐かしすぎてよかったです。山崎まさよしも。
ドリカムとユーミンはもっと歌うべき曲があったんじゃないかと思いました。

TMレボリューション。歌ではなくて、カメラの撮り方がおもしろかったです。
審査席の琴欧州の後ろからステージのTMRを映すカットがあったのですが、TMRが高いセットの上にいたため、構図としてTMRを見上げる琴欧州(しかも微動だにしない)みたいになってて笑いました。

m-flo feat.和田アキ子に涙。「生かさず殺さず温野菜」という言葉を思い出します(←ほめてませんから!)。

中島美嘉(裸足)から北島三郎への曲のつなぎ方がiTunesのクロスフェード再生っぽくて笑いました。パーティーシャッフルでジャンルを超越した曲がつながった時の感覚を、テレビで味わいました。


----------
去年の新年のコメントをみてみると、

>せめて二、三日に一回ぐらいのペースで更新したい次第です(弱気)。

と書かれていました。去年はまったく守れなかったので、今年もこれを目標にしたい所存です(弱気)。

2005.08.19

間隙050819

姪と一緒に『シャークテイル』のDVDを観た。
小さい魚が主人公、サメが悪役という構図は『ファインディング・ニモ』でも見られたし、『ハゼドン』でも見たような見なかったような気もしたが、じゃあイルカやクジラは?という気になってくる。鯨類は人類の三倍以上も海洋生物を捕食するそうですけどね。

サメは人を食う種もいるので、魚を擬人化すればこのような構図になってしまうのかもしれないけれども。「クジラやイルカは頭もいいし僕たちの友達だよ作戦」の一環なのではないかと邪推してしまった。

刷り込みは幼年期から。上手いなディズニー。などと思ったら、ディズニーですらなかったのね。

-----
気になるCMといえば「ウコンの力」であろう。
木の実ナナはまだいいとしよう。黒谷友香…。

彼女を別の番組で見たとしても頭からウコンが離れない。「次の日すっきり!」なんて言ってる場合ではない。ウコンウコンウコンウコン…。

-----
もうひとつ気になるのは、ひらパー(ひらかたパーク)のCMである。
流れるプールのCMなのであるが、萩原流行が、文字通り「流れ」てくるのである。
水に浮かぶ妙に白い身体が目に焼きつく。

CMだけではなく、京阪電車の駅や車内にもポスターがたくさん貼られている。
おもしろいを通り越して、何か見てはいけないものを見ている気がしてしまう。

2005.06.18

だーれも知らない秘密の場所

モダンチョキチョキズのシングル『ピ ピカソ』のカップリング「春先小紅」の曲の冒頭(「の」ばっかりだな)には、映画のワンシーンのような男女の会話が収録されている。↓
「あのカバンって………、結局どうしちゃったのあれ?」
「埋めてきちゃった」
「えっ? どこに?」
(女性の、何か重い物を振り回したときに漏れるような声)
「だーれも知らない秘密の場所」

しかもなんだかラストシーンっぽい。会話の途中の叫び声みたいなものも気になる。検索してみると、この曲は『ひみつの花園』という映画の主題歌だったようだ。モダチョキって、意外とタイアップ曲が多いのが結構不思議。ちょうど地元のツタヤでビデオを見かけたので、借りてみることにした。

ストーリーをまとめるのがむつかしいので、詳しくはここを見てもらうとしよう。自分だけが所在を知っている5億円入ったスーツケースを手に入れるための、主人公・咲子の突飛な行動が折り重なって映画が成り立っている。その脊髄反射的な、無計画なところが笑ってしまう。それでいてそれなりに成功してしまうのは、咲子の金への執着のなせる技である。

「春先小紅」の冒頭の会話は本当にラストシーンだった。大金をめぐって強盗の残党とひと悶着でもあるのかと思っていたのだが、そんなこともなく。咲子は手に入れたスーツケースを、最後には秘密の場所に埋めてきてしまう(正確にはちょっと違うけど)。そのときの咲子の気持ちが、いまいちよくわからなかったりもする。せっかく苦労して手に入れたのに…と思ってしまう。深く考えない方がいいのかもしれない。

監督が『ウォーターボーイズ』の矢口史靖だったのがちょっとびっくりした。あと、矢口史靖と周防正行をごっちゃにしていたことが判明。なんか似てませんか?あの映画たち。

主人公・咲子役の西田尚美の気の抜けた演技がいい。顔のしかめ方が非常にかわいい。あと、旅館の女将以外の役を演じている加藤貴子を初めて観た気がする。

2005.06.11

『ストレイト・ストーリー』を観る

普通の感動作と聞いていたのでなんとなく観そびれていたデイビット・リンチの『ストレイト・ストーリー』を観た。

老人アルヴィンは、仲たがいして10年間も連絡をとっていない兄が心臓発作で倒れたと聞き、時速8キロのおんぼろトラクターに乗って彼に会いに行くことを決意する。というようなストーリー。

文字通りまっすぐな物語だった。道中はさまざまな人々との出会いやトラブルが待ち受けていたけど。車で行けばはるかに早く着くというのに、トラクターで自力で行こうとするアルヴィンのかたくなさはちょっと理解できない部分もあった。沢木耕太郎が、「普通の速度で歩いていく」ことは「生きている」ということそのものである、みたいなことを言っていたと思う。トラクターの進むゆったりとした道は、アルヴィンの歩んだ人生のようなものなのかもしれないと思った。

リンチの作品は『ツイン・ピークス』から観ているが、普通のシーンなのに、何かおこるんじゃないかと妙に不安にかられたりすることがある。『ストレイト・ストーリー』も「何か起こるんじゃないか」と不安に思っていたのだが、さすが原作つきの映画。二回目は安心して観られそう。

逆にアルヴィンがトラクターに銃をぶっ放し炎上させたシーンはほっとしてしまった。また、アメリカの美しい自然や、人物の身体にかかる陰影の撮り方なんかは、やっぱりリンチだなと思ったり。ラストの二人で一緒に眺める星空が、綺麗で余韻が残る。

2005.05.29

間隙050529

○左耳が外耳炎になる。耳の中が腫れているために左側からの音が聞こえづらく、耳鳴りもするし、さらに偏頭痛や微熱まで併発して頭はクラクラである。病院には行ったので治るとは思うのだけど…。

○ヨドバシ地下一階。パソコン売り場向かいのブロードバンド受付コーナーのベンチにて、カバンからそれぞれお弁当箱を取り出し、昼食をとろうとしている夫婦を見かける。店員は注意しないのだろうか、とも思ったが、そもそもここは飲食禁止と決められていたのだろうか。それって誰が決めたんだろう。皆が知らず知らずのうちに共有し、遵守していた暗黙のルールがまたひとつ、この夫婦の行動によって目に見える形で暴きだされたような気がした。しかし、僕がここで言いたいことは、そのお弁当箱から出てきたのはカステラの塊であり、見ていてとってもカステラが食べたくなったということだ。

○深夜に再放送しているドラマ『あなただけ見えない』を、次の日がつらくなるというのについつい観てしまう。当時(10年以上前か)は、和製『ツイン・ピークス』みたいなものとして観ていた覚えがあるのだが、改めて観ると三上博史の演技が凄すぎて、彼の一人芝居のような印象を受けた。ストーリーもキャストも、彼がかなり強引に引っ張っていたんだなーと思った。

 以前の再放送も観ていたけど記憶違いも多い。高木美保も再登場後にすぐ死んだと思っていたら、意外と長く生き延びていた(来週死ぬみたいだけど)。デイト・オブ・バースも懐かしい。

2005.01.13

ライファーズ

Lifers ライファーズ~終身刑を超えて~

久しぶりに深く考えさせられた映画。
アメリカの刑務所に収容されているライファーズ(終身刑受刑者)を中心としたドキュメンタリー。凶悪な犯罪を起こし、社会復帰は不可能といわれた彼らが、「アミティ」という薬物依存者や犯罪者の更正施設の活動に参加することによって、自分たちの人生と向き合い、立て直していく。仮釈放のチャンスにも恵まれる。

もちろんアミティに参加した人すべてが立ち直れるかといえば、そうではないらしい*1)。しかし、監督の坂上氏はこの映画を通して、「人は変わりうるんだ」ということを伝えたいと言っていた。シンプルな言葉だが、非常に深くて重い言葉だと思った。確かに映画に登場する人々の表情は、かつて凶悪な犯罪を起こした人とは思えないほど表情豊かで、明るい。

舞台はアメリカだけど、日本だって無関係ではない問題だと思う。罪を犯した人々を刑務所に隔離することが、社会をよりよく安全にすることになるのだろうか。最近もあったけど、ただポーンと死刑に処すだけじゃなくて、もしかしたらアミティのようなやり方もあるんじゃないかと思った。日本人がアメリカ人の彼らほどオープンに語り合うことは難しいかもしれないけど、それはまた、日本にあったやり方があるのだと思う。被害者が、転じて加害者になるという連鎖を断ち切ること(もちろん犯罪を犯す人すべてがそうではないかもしれないけど)。何ができるのかはすぐに答えは出ない。だが、考え続けることはできる。


*1)アミティ参加者の再犯率は、他の受刑者の三分の一らしい。

より以前の記事一覧

C3メモ


  • www.flickr.com
    nasserhaff's items Go to nasserhaff's photostream

無料ブログはココログ