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2005.04.18

何もしない日(夕日を眺める)

シーワには、新市街と旧市街がある。旧市街は泥レンガでできた住居群で、今でも少数だが住んでいる人がいるらしい。旧市街にはちょっとした小山がある。そこへ上って夕日でも眺めよう。

C30033夕日が見られる場所まで上っていく。なだらかな坂が続く。道路は舗装されたばかりのようで、車も通れるようにか幅も広かった。

舗装された道路は、妙にきれいな建物の前で途切れていた。道路とこの建物の真新しさは、旧市街の景観から異様に浮いており際立っていた。モスクのようにも見えるが、別の日に行ったら子どもたちの声が中から聞こえたので学校かもしれない。もう少し上に行けそうだ。

できる限り上ってみたところで、地べたに座る。商店で買ったバスブーサというお菓子をほおばる*1)。脳天を直撃する甘さである。

C30034夕日を眺めるのは好きだ。しかし、いつも感慨深く眺めるわけではなく、やけに平坦な気持ちになることがある。このときもそうだった。「きれいだな」とは思うが、それ以上の感情や言葉は浮かんでこない。ただ淡々と、沈んでいく夕日を見届ける。

どこからか、「こんにちはー」という声が聞こえてきた。今のは日本語だよな?と思い、下のほうへ目をやると、南の方角へ走っていく自転車が三台*2)

あっ、彼らは。もしかするとあの三人組だろうか。

彼らとは、夕食の際にレストランで何回か会ったことがあった。年齢は三、四十代ぐらいか。かなりの長期間にわたって各地を旅行していると言っていたが、お互い敬語を使いあっていたりしてあまり親しそうには見えず、いまいち関係がつかみにくい人たちだった。あまり旅慣れしているようにも見えなかった。もしかすると、物書きと、その取材に同行した編集者だったのかもしれない。

その夜も、レストランで彼らに会った。旧市街の丘で聞こえた声は、やはり彼らだった。彼らも別の場所で夕日を眺めようと自転車で移動していたらしい。よく僕を見つけたものだ。しかしいつも三人というのは、窮屈に感じないのだろうか。

この次の日だったかは忘れたが、彼らはアレキサンドリア行きのバスに乗り、シーワを去っていった。

*1)簡単にいえば、シロップに浸したスポンジケーキ。「シロップをかけた」というレベルではない。ストレートな甘さが癖になる。お菓子屋から路上まで広範囲に売られており、値段も場所によってかなり違う。僕が買ったものは、工場で製造されたものらしく、小さなカップに入れられ、ビニールでパックされていた。

*2)シーワではレンタルサイクルもある。

2005.04.15

香りとカレー

インドカレー屋で昼飯を食べる。インド人が経営しているのに500円でカレーが食べられ、チャイまでついてくる。出る前に鼻をかんだら、ティッシュからインドの匂いがしてびっくりした。花のような、お香のような匂い。自分が持っていたティッシュだったのに。

少々薄暗い店内。ラジカセからはゆったりとした女性の歌声。ヒンディ語だろうか。
一瞬、インドにいるような錯覚におちいってしまった。嗅覚で喚起される記憶って、意外とあるものなのだね。

料金を支払うとき、インド人の主人に左手でお金を渡してしまい少しあせる。次からは右手で渡したい。

オチはなくともごちそうさま(byハルカ)。

2005.04.13

記憶の中の飲み物

小さい頃、母親に連れられてデパートによく行った。その帰りに、喫茶店に寄ってジュースを飲んだことを覚えている。コーラやクリームソーダはあまり頼まず、ある飲み物ばかり頼んでいたような気がする。

その名は、オリーブスカッシュ。

論理的に考えておかしいのはヴァルカン人でなくともよくわかる。オリーブの果実では飲み物はできないだろう。しかし、なぜかその名で記憶しているのだ。レモンスカッシュではない。レモンスカッシュも好きだったが、別物であることは確かだ。

僕が覚えているオリーブスカッシュの特徴は、こんな感じである。
・色は緑だったが、クリームソーダのような鮮やかなものではない)
・味は柑橘系のものではない
・店によってシロップがあらかじめ入っているものと、シロップの小瓶がついてきて、客の好みの甘さに調整できるものがある(シロップが入っていないものを飲んだ記憶がある)

誰に聞いても知らないという。意を決して母親に聞いてみると、「かわったもん好きやったから、そんなんも頼んだかもしれへんなぁ」という答え。かわったもん好きって…。

偽りの記憶。幼児期の良き思い出も、誰かに操作されたものだったら…?


などと考えたかはともかく、謎である。思い違いの割には妙に覚えている。あまりに謎すぎて、このブログのタイトルを「オリーブスカッシュ」にしようかとも思った時もあった。しかしオリーブしょう年と間違われても困ると思い没にした。マッシュルームカットでもないし。

やはりオリーブ果汁で作ったスカッシュを飲んでみるしかないのだろうか。コーヒーの果実も甘いと聞いたことがある。意外とおいしいドリンクができるのかもしれない。

2005.04.09

間隙050409

○今週はもうなんだかいろいろな場面でポカミスばっかりやらかして、少しへこんだというかかなりへこんだ。もはや花粉症を理由にはしていられない。

○花粉症でおもしろいのは、「鼻水が止まらなくて」とか、「この季節つらいですよね」などと、自分の症状や対処法などを他の人といろいろ話し合ったりすることだ。病気は立派なコミュニケーションツールなのですね。

○だが姪からうつされた風邪のような気がしないでもない。

○なんだか面白そうだと思っていた映画のタイトルが思い出せない。架空の町の話で、グルジアがロケ地で、モなんとかっていうタイトル(たぶん四文字)だったはず。公式サイトまで見に行ったのに忘れた。モラクスじゃないし、モラビアでもなし。

<050410追記>
発見。「マゴニア」という映画でした。モなんとかでもなかった…。←(050414)リンク修正しました。いかれこれとはまさにこのこと。

2005.04.04

何もしない日(散歩)

気分転換に散歩でもしよう。
それほど広くないシーワの町をぶらぶらと歩いてみる。当たり前だが、カイロやアレキなどに比べたらシーワは本当に小さい町だ。しかし、モノはそれなりにあり、貧乏旅行をしている者にとっては、都市にいたとき生活はそれほど変わらないかもしれない。食事の面での違いと、ミネラルウォーターの銘柄がBARAKAからSIWAに変わったぐらいか。気のせいかもしれないが、SIWAはほのかに甘い。

小規模のバスターミナルに着いた。バスでマトルーフからシーワに着いたときは、ここで降りたんだと思う。暗かったのでいまいち思い出せない。こちらに近づいてくる見覚えのある男がひとり。アレキサンダー・ザ・グレートの管理人だ。恨み言のひとつでも言ってくるのかと思ったら、砂漠ツアーに行かないかとのお誘いだった。笑顔で「NO!」と答えて別れる。

欧米系とおぼしき女性とすれ違った。白い肌に金髪だったのでそう判断できたのだが、その格好といえばエジプト人女性が着るようなゆったりとした黒いワンピースだった。しかも裸足だった。いちおう舗装はされてはいるものの、砂漠の砂でじゃりじゃりしているし、決して裸足で歩くようなところではなかった。ロバなんてそこらで糞までしているのに。なぜ裸足なのか、ちょっと理解に苦しんだ。痛いし汚いし熱いんじゃないだろうか。

町の中心にあるモスクの日陰でひと休みすることにする。モスクの壁に背もたれて、ぼんやりと町の様子を眺める。

一軒の小屋に、人だかりができている。男ばかりのようだ。男たちは、小屋の窓のような所から、何かを受け取っているようだった。ずっと見ていると、どうやらパンを受け取っていることがわかった。パン屋か、配給所みたいなものなのだろうか。

C30032二人の男がやってきて、僕が休んでいる近くで大量のレンズ豆の皮を剥きはじめた。平べったいレンズみたいな形状をしているからレンズ豆。これを煮込んでスープにしたりするが、それがまたうまい。

おもしろそうだったので僕も手伝わせてもらった。二人とも英語が話せなかったので、アラビア語の単語帳で少しだけコミュニケーションしたような覚えがある。写真をとろうとしたら、もうひとりがどこかに行ってしまった。いつもだったらこういうときは写真をとらないのだけど、このときは珍しくとらせてもらったのだった。

2005.04.01

間隙050401-1

昨日で、ピチカート・ファイヴが解散してちょうど四年目になる。昨日だけiPod shuffleの中身を全部ピチカートにしてみたりした。去年はDVD-BOXが出たりソニー時代のベスト盤が出たりしたけど、今年はピチカート関連は何もないようだ。小西氏は『Readymade Digs Disney 2』をリリースしたが。やはり次は七回忌だろうか。

『Readymade Digs Disney』が出た頃だったと思う。だから2003年だ。『ロッキンオン・ジャパン』のインタビューで、小西氏の「僕にとって、ピチカートはいらなくなっちゃったから」みたいな発言が載っていたのを覚えている。驚いた反面、冷静に受け止めている自分がいて少し焦った。もっと好きだっただろうと。ピチカートが解散して二年(当時)。ピチカート以外に気になるバンドやユニットがたくさん出てきた頃だった。

小西氏の次には冨田恵一氏のインタビューが掲載されていた。二人とも同じ特集内のインタビューだったのだが、その人物の並びが、自分の音楽の好みや興味が変化した(というより少しは広がった)ことを暗示しているようでなんだかおもしろかった。

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